昨年12月3日に種子島宇宙センター大型ロケット発射場から、小惑星探査機『はやぶさ2号』を搭載したH-IIAロケットが打ち上げられたのは記憶にあたらしいところです。
このように宇宙にヒトやモノを送り込むためにはロケットが使われますが、そんなロケットは種類によってさまざまな形や大きさをしています。
今日は、これまでに世界で活躍してきたロケットの中から初めての記録や、No.1の記録をもついろいろなロケットをご紹介したいと思います。
初めて生物を乗せて宇宙にいったロケット
V2ロケット(ドイツ)
第二次大戦中にドイツが開発したロケットですが、戦後アメリカが接収し、1947年に「ミバエ」というハエを乗せて、打ち上げました。
生物が宇宙にいったのはこのときが初めてです。
ちなみにミバエの画像はこちら
なかなかかわいらしいハエです。
初めて人間を乗せて宇宙にいったロケット
ボストークロケット(ソ連)
1961年、ソ連において、宇宙飛行士ガガーリンが乗り込んだボストーク宇宙船を先端に搭載したボストークロケットの打ち上げに成功しました。
ボストーク宇宙船は地球の周りを1時間50分で1周し、ガガリーンは「地球は青かった」という名台詞を残しました。
こちらはガガーリン。こちらもミバエに負けず劣らずなかなかかわいらしいです。
大きさNo.1
サターンV型ロケット(アメリカ)
サターンV型ロケットはケネディ大統領が打ち上げた「人類を月に送る」アポロ計画のために開発された史上最大のロケットです。
なんつってもこのロケット、とにかくデカイ!
全長110.6m、重量は約2900トンもあります。
大きいだけでなくペイロード(搭載量)も最強。43トンもの荷物を運ぶことができます。
再生利用回数No.1
スペースシャトル「ディスカバリー」(アメリカ)
これまでのロケットはすべて使い捨て式でした。
そんななか世界初の再利用型ロケットが発案、製造されました。それがスペースシャトルです。
宇宙船をロケットの先端部分部分に搭載するかたちではなく、燃料タンクを切り離した部分がそのまま宇宙船になり、再び地球に戻ってくるということで何度も再利用することができるという塩梅です。
スペースシャトルは全部6機製造されましたが、そのうち実用化されたのは、コロンビア、チャレンジャー、ディスカバリー、アトランティス、エンデバーの5機でした。
そして、「ディスカバリー」は、39回もの宇宙飛行を行ったという最多記録をもっています。
チャレンジャーは1986年、発射から73秒後に爆発事故を起こして機体が失われ、コロンビアは2003年に空中分解事故を起こしてしまいました。
本来は機体を再利用することで費用を削減するはずが、スペースシャトルの最終飛行も終了し総決算の計算をすると、135回の打ち上げで2090億ドルもの費用がかかってしまっており、一回の飛行当たりで比較すると通常の使い捨て型ロケットを打ち上げるよりも、はるかに高くつくという事態に至ってしまいました。
そんなこんなで2011年7月8日の飛行を最後に、スペースシャトルは引退することになりました。
利用期間No.1
ソユーズロケット(ロシア)
ソ連が開発したソユーズロケットは1966年の初打ち上げから約50年間使われてきました。
その間基本的な部分の変更はほぼなく、同じ型で使われ続けているのです。
現在でも年間10-15機打ち上げられているというのだから驚き!
ソ連の基礎的な科学力の高さを示しているといってよいでしょう。
という一方で、ソ連崩壊以降開発費用が制限されている苦しい台所事情も見て取れるところです。
ソユーズは今までに1800機以上打ち上げられており、こちらももちろんNo.1記録です。
以上、ロケットのNo.1のご紹介でした〜