ポルシェ911
ポルシェといえば、なんといっても911。
1963年に登場したRR車は、半世紀以上の年月を経て進化を繰り返し、「最新のポルシェは最良のポルシェ」と言われ、スポーツカー市場において、圧倒的な存在感を放ってきました。
「本当に速いのはポルシェ」
そのフラッグシップたる歴代911を振り返ってみたいと思います。
初代911(901型・ナローモデル) 1963年
1963年のフランクフルト・モーターショーに一台のスポーツカーが登場しました。
356に続くポルシェ社の新モデルが、後にスポーツカーの概念を作り替える不朽の名車となると、このとき誰が予想したでしょうか。
フラット6の2リッターエンジンをリアに積んだRRレイアウトに2+2のクーペボディを載せたその車こそが初代911、通称ナローモデルです。
当初901と開発コードをふられましたが、プジョーの登録商標に抵触し、911と名を変えました。
1966年には、130psの馬力を160psまでパワーアップした911Sと、ルーフを脱着できるタルガの生産を開始します。
1971年には排気量を2.4リッターまで拡大した最終型Fシリーズが生産されます。
そして1973年には、「ナナサン・カレラ」と呼ばれるカレラRS2.7が登場。最高出力は210psまで達します。
これが最強モデルですね(ホントはさらに強化されたRSRというモデルがあるのですが)。
2代目911(930型・ビッグバンパー) 1973年
通称ビッグバンパーモデルです。
930型で注目すべきは1974年にターボモデルが登場することです。
ワイドボディ、”ホエールテール”と名付けられた巨大なリアスポイラー。
現在まで続く、通常モデルとは一線を画した凶暴なクルマ、それがポルシェのターボです。
3リッターターボはなんと260psという驚異的なパワーをたたき出します。
そう!名作『湾岸ミッドナイト』に登場する「湾岸の黒い怪鳥 ブラックバード」です。
ターボはその後も進化を続け、1978年には、3.3リッター300psまで進化します。
3代目911(964型) 1989年
3代目の911には四輪駆動のカレラ4が登場しました。
パワーを増していった結果、より安定性を求めた必然的な結果といえるかもしれません。
そしてポルシェ専用ATシステム「ティプトロニック」も964型から採用。
このように964型は、ハイテク技術を搭載した近代的な911の始まりでした。
ターボモデルは3.6リッターの360psまで進化しました。
またナナサン・カレラを彷彿とさせるカレラRSも人気が高いモデルです。
(次頁に続く)