カンブリア爆発
今からおよそ5億3000万年前。
古生代カンブリア紀と呼ばれるその時代に、一気に動物が溢れだしました。
この時代に、地球上の原生の動物のあらゆる「門」、すなわち、基本的な動物の大きな分類群が出揃っているのです。
この動物の史上空前絶後無類無比ともいえる、生物の革新的な大適応拡散は、「カンブリア爆発」と呼ばれています。
カナダのロッキー山脈付近は当時は浅い海の底でした。
ここから発見された膨大な化石を「バージェス頁岩動物群」といいます。
最強最大の捕食者
このバージェス頁岩動物群における、いや、カンブリア紀における最強最大のスター。
それがアノマロカリスです。
あまりの不気味さ、そのラスボスっぽさに、ネットで人気が出まくっているキャラです。
この節々にわかれた体をたゆたわせ、海底を魔王のように這い、
刺だらけの腕で三葉虫を捕まえて、パイナップルの切り口のような口で補食します。
たいがいの場合、三葉虫が襲われていて気の毒です。
まさにカンブリア紀最強最大の捕食者。
食物連鎖の頂点。
覇王。
かっこいい。
アノマロカリス発見の歴史
もともと、アノマロカリスはひとつの動物とは考えられておらず、バラバラにされて別々の生き物と考えられていました。
それがまとまったひとつの化石とされたのは、1985年のこと。
ケンブリッジ大学のH・ウィッテントンとロンドン大学のD・ブリッグスによってなされたのでした。
その後、体長60cmの化石が発見され、今のように最大最強の捕食者として認識されるに至りましたが、おどろくべきことに1994年には中国雲南省で体長2m(!)にも達するアノマロカリスの化石が発見されたのです。
こんなに巨大なモノが出てきてしまうと、それまでのアノマロカリスってなんだったんだろう・・・?と思わずにはいられないですが、とにかくその巨大さに古代生物ファンがみな狂喜乱舞しました。
いやぁかっこいい。
とにかくかっこいい。
真説・アノマロカリスは硬いものを噛めない!?
ところが、なんと。
最近、米デンバー自然科学博物館の古生物学者ジェームズ・ハガドーン氏の研究チームは、アノマロカリスの口の3Dコンピューターモデルを使った研究を行い、アノマロカリスは、今の時代に生きる、やわらかいエビの殻ですら噛み砕くことができないことが示されたそうです。
これでは、ほとんどの三葉虫が持つ硬い殻には歯がたちそうにありません。
それどころか、アノマロカリスは、口を完全に閉めることさえできなかったらしいというではないですか!
このコンピューターモデルの結論を裏付ける証拠は化石にも見られるそうで、研究チームはアノマロカリスの口の部分の化石を400点以上調べたが、日常的に硬い殻を噛み砕いていた生物なら当然あるはずの傷跡がまったく見られなかったとのこと。
さらに、胃の内容物や排泄物の化石からも、アノマロカリスが硬いものを食べていたという証拠は見つからなかったそうです。
本当のアノマロカリスは最強の捕食者だったのか、それとも柔らかいものしか食べられない老人のような生物だったのか。
依然として謎のままですが、とにかく古代生物はロマンがいっぱいです!
アノマロカリスカッケ〜
何度見てもかっこいいです(´ー`)
第一印象=肛門みたい 数年すると口と思われていたものが排泄器官だったという真説が、、
こわい。❗
最強やん