門跡寺院とは?
門跡とは、一般の僧侶とは違って、皇族・貴族が住職をつとめる寺院をいいます。
事の始まりは、宇多天皇です。
政治と強く仏教が結びつくようになり、それを敬遠して行われた平安遷都からおよそ100年。再び政治と仏教が結びつくようになりました。
そのころに建立されたお寺が仁和寺(888年)と醍醐寺(907年)です。
仁和寺
醍醐寺
とりわけ仁和寺にはその他のお寺と決定的に異なる点がありました。
時の帝、宇多天皇が出家して寛平法皇となり、仁和寺において小さな僧坊をつくったのです。
これを「御室(おむろ)」といいます。
今も仁和寺の桜を「御室桜」といいますね。
江戸時代に再興した際には、それまで京都御所で実際に使われていた紫宸殿をそのまま移築し、仁和寺の金堂としています。
天皇の宮殿をそのままお堂にしてしまうなんて、別格感がハンパないですね。
天台五門跡
仁和寺、醍醐寺はいずれも真言宗の寺院ですが、その他の宗派にも門跡寺院はあり、その中でも天台五門跡は有名です。
- 妙法院
- 青蓮院
- 三千院
- 曼殊院
- 毘沙門堂
特に妙法院、青蓮院、三千院の三寺院は延暦寺三大門跡として、延暦寺の住職である天台座主を輩出する名刹でした。
妙法院
後白河法皇や豊臣秀吉とも縁の深い寺院です。三十三間堂は妙法院に属しています。
青蓮院
ここから出た天台座主としては、『愚管抄』で知られる慈円、のちに足利義教になった義円などが有名です。
三千院
天台門跡の中でももっとも歴史の古い寺院です。
曼殊院
毘沙門堂
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